【徳島 vs 水戸】いま面白い、田向泰輝と内田航平。

2020年9月1日(火)


28歳の田向、27歳の内田。今節の対戦相手でもある水戸に縁ある両選手が、いま面白い。

3バックを基本布陣とする徳島だが、その両脇で攻守を支えるのが主に田向と内田。周知の通り、リカルド・ロドリゲス監督は多様な戦術を用いる指揮官だが、両選手が担う役割は大きい。

総得点『27』でリーグ2位の得点力を誇る徳島。フィニッシュ役となる垣田裕暉や河田篤秀、違いを作る渡井理己や杉森考起、積極的なドリブルで好機創出を図る西谷和希など、やはり目が行くのは前線の選手だ。また、その試合をコントロールし、精神的支柱にもなる岩尾憲も注目の的だろう。

ただ、試合を見れば見る程、目を惹かれていくのはもう1つ後ろのゾーン。前線の選手がより気持ち良く、そして、見ている我々が「ワッ!」と興奮する攻撃を見せてくれる日。そんなときは、常にCBの両脇でポジションを取る選手たちが戦術的な優位性を保つことに成功している。と、いったような話を本人にも投げかけてみると田向は「そう観ていただけるならば嬉しい(笑)」と少し照れた。彼らの視点にはどんなピッチが映し出されているのだろうか。その願いは5Gが進み、IT技術がさらに進歩した頃には叶うだろうか。自分の目で確かめてみたくなるほど興味深い。

話は戻り、田向と内田のタイプは、見方によっては似ており、見方によっては異なる。左右非対称で優位性を作ることも多く、そもそも担う役割自体が異なるかもしれないが、いずれにせよ個々の特長が上手く活かされている。

田向はオフ・ザ・ボールの立ち位置や動きが戦術的で、インナーラップ/オーバーラップも織り交ぜながら味方を活かす黒子役のような存在感が面白い。右利きながら左サイドで出場する機会が多い現状だが「いまはよりゲームの中で良さを出せるようになってきました。昨年は持ち運びのときに右足を使うことも多かったですが、今年はもう少しオープンな状態で持ちたいと思っていました。そういう新しいチャレンジを意識している中で、左もある程度形になってきて感覚も良くなってきました。プレーの幅は広がってきた実感があります」。

内田はボランチ出身だけあって、運ぶドリブルとラストパスで決定機に直結させる攻撃参加が面白い。「徳島に来てサッカー観が広がりました。つなぐだけじゃなく、いろんなことも意識しながらボールを持つ」、「(最終ラインは)もともと守備の選手が多いです。でも、俺みたいに馬鹿みたいに攻撃のことばかり考えているのは他にいないでしょう(笑)」。

水戸戦を見据えて当コラムでは縁のある2選手をピックアップしたが、徳島は出場選手が誰だったとしても化学反応を起こすには11人全員の融合が必要。相手との噛み合わせもあり、いつもいつもそれを起こせるほど簡単な作業ではなさそうだが、その回数は着実に増え続けている。

さあ、今節も楽しませていただきましょう!


文:柏原敏(徳島担当)


明治安田生命J2リーグ 第16節
9月2日(水)19:00KO 鳴門大塚
徳島ヴォルティス vs 水戸ホーリーホック
鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム(徳島ヴォルティス)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (3.6)
アクセス (3.2)
イベント充実 (4.0)
グルメ (4.1)
アウェイお楽しみ (3.8)

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