【横浜FC vs 湘南】調子を上げてきた“夏男”レアンドロ ドミンゲス。夏場に活躍する秘訣は「正しく走ること」

2020年8月14日(金)


長い梅雨が明け、連日猛暑が続いている。水曜日はJリーグYBCルヴァンカップのグループステージ第3節をアウェイ札幌、「涼しくて最高だった(笑)」(下平 隆宏監督)という札幌ドームで戦った横浜FCだが、横浜に戻れば当然の灼熱地獄。「練習時間を遅くしたり、午前中だったら早くしたり」と指揮官も工夫しているものの、「やはり暑いものは暑い」。その暑さがピークを迎える中で、過密日程の5連戦をどう乗り切るか、まさに正念場と言える。

ところがこの暑さをものともせず調子を上げているのが、もうすぐ37歳の誕生日を迎えるレアンドロ ドミンゲスだ。ブラジルの北東部に位置するバイーア州の出身。南半球のブラジルでは北に行くほど赤道に近くて暑い。高温多湿の熱帯気候で、ブラジルでは国内のクラブがプレシーズンにキャンプを張る場所だという。だからなのか、「『今日も暑いねー』とか話しかけても、『全然暑くないよ』と返される(笑)」 (下平監督)といい、暑さに対する感覚が日本人とは少々違うのかもしれない。

実際、去年も一昨年も、レアンドロ ドミンゲスは夏に調子を上げて大活躍してきた。特に昨シーズンはすごかった。6月末からスタメンに定着すると、5試合で4ゴールを挙げ、7連勝で大躍進の立役者となった。柏時代から彼をよく知る指揮官も、「夏は本当に調子がいい。まさに『夏男』ですよ」と舌を巻く。ただ、本人も言うように「寒い時期は苦手」で、今季も始動から筋肉系のトラブルに悩まされた。治ってきてはまた再発するといった具合で、今季初出場は前々節の広島戦の74分から。少ない時間で勝利への執念を見せてチャンスを演出すると、続く前節のG大阪戦でも74分に登場し、惜しい2本のミドルシュートを放ったほか、カウンターの起点となり相手守備陣を翻弄した。リーグ戦では5連敗中の横浜FCだが、苦境を脱するにはこの夏男の活躍が欠かせない。

「暑さなんて俺には関係ない。暑さには慣れている」と夏男は言う。ちなみにブラジルに『夏男』といった言い回しがあるのか聞いてみたところ、「ない」。では『夏バテ』は? というと、それも「ない」という。つまりブラジルでは、暑いから調子が良くなったり悪くなったりするという概念自体がないのだろう。とはいえ、「日本の夏は湿気があるし風も吹かないからバイーアより過ごしにくいね」と、やはり暑いことは暑いらしい。

ではなぜ、この日本の過酷な夏に活躍できるのか。夏男は「正しく走ることだ」と言う。「正しいタイミングで、正しい場所に走る、正しいポジショニングをする。そうすれば無駄なエネルギーの消耗を避けられる」と。逆に、王国から来た達人からすると、日本人選手の走りは無駄が多く見えているのかもしれない。つまりは周りが暑さで落ちているから、正しく走ることを知っている者が活躍できるのだ。

今節の相手は、走ることにかけては日本でトップクラスの湘南。この夏場の連戦に、走りの“量”が勝つか、“質”が勝つか。夏男レアンドロ ドミンゲスの本領発揮に期待したい。


文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J1リーグ 第10節
8月15日(土)18:00KO ニッパツ
横浜FC vs 湘南ベルマーレ
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.3)
臨場感 (4.8)
アクセス (3.7)
イベント充実 (3.4)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (3.0)

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集

移籍情報