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【名古屋 vs G大阪】“J1最多”に負けない存在感を。2年目の19歳、成瀬竣平の成長が頼もしい

2020年7月7日(火)


相手がJ1最多出場記録更新のレジェンドなら、こちらは駆け出したばかりの可能性で勝負である。今季、シーズン開幕から公式戦3試合連続でスタメン出場を続けている成瀬竣平はまだ19歳。遠藤保仁の打ち立てた632試合に対して、彼のリーグ戦出場数はわずかと言える4試合のみだ。試合中にさえチームメイトからの叱咤が飛び交う2年目の10代はしかし、十分な伸びしろを武器にピッチ上では対等の勝負を挑む。

名古屋のアカデミー出身。同期には現在オランダAZアルクマールで活躍する菅原由勢がいる。育成時代は成瀬が2列目だったが、奇しくもプロでのポジションは同じ右サイドバック。「由勢は結果を残して海外へ行った。自分もまずは目先の試合を戦って、どんどん上を目指す」と刺激を受けつつ、自分なりのサイドバック像を構築しながらピッチに向かう日々だ。モデルは元ブラジル代表のダニエウ・アウベス。ボールの持ち方などにヒントを得ているとのことで、清水戦で2得点の起点になり、自らもタイミングの良い飛び出しで決定機を生み出しているのは、研究の成果も感じられるところだ。

ただしまだまだ彼は修行中の身。足をつって途中交代したとはいえ、及第点以上の出来ではあった清水戦を振り返れば、反省ばかりが口を突いて出てくる。攻撃面に持ち味を自覚する選手だが、自分がサイド“バック”であることを忘れることはない。

「対峙する選手に対してまず1対1で負けないというところはずっと大事にしてきているところですし、どの試合でも意識しています。清水戦で得点に絡めたのも、自分としてもすごくポジティブに捉えているところです。でも立ち上がりの守備でうまくサイドハーフを動かしながらできていれば、もっと簡単に守れていたシーンがいくつもありました。そこはもっと自分が声を出して、味方を動かしてやっていければ良かった部分でした」

本格的にサイドバックを務めるのはプロになってからが初めてで、攻撃参加の楽しさと魅力の追求にも余念はない。だがチームには前田直輝を筆頭に、マテウスや相馬勇紀などリーグトップクラスのサイドアタッカーがひしめいてもいる。そこで与えられた役割の中での貢献を考える成瀬は、彼らを生かし、生かされるという大人の思考回路の開拓にも乗り出している。

「サイドハーフへのパスを足元に出すのか、裏に出すのか、というのは自分の判断によって味方の次のプレーが変わってしまうところです。次の選手がやりやすいようにパスを出すという判断を意識しています。自分のオーバーラップはタイミングが重要だと思うので、味方の動きも相手の動きも見ながらですね。サイドハーフの選手がボールを持って自分で行くこともできるし、サイドバックの自分を使うこともできる、という選択肢が増えるようなプレーをしていきたいと考えています」

今季の名古屋のサイドバック戦線は最激戦区で、現在は太田宏介と宮原和也の負傷離脱によってその戦いはやや鳴りを潜めている。プレシーズンから「これは僕にとってはチャンスでしかない」と目をギラつかせていた成瀬だが、まだ実力でポジションを奪い取ったとは思っていない。「自分よりも上手い選手が多い中で、受け身にならずにしっかり自分が試合に出るんだという気持ちで練習している」。そして、試合に出れば結果で示し、その立ち位置を死守する。若々しく、初々しくもある背番号26の情熱は見ていて清々しくもある。

中断前は「カップも含めて、出られる試合は全部出たい」と連戦にも意欲満点だった。前節は足をつって途中交代だったが、「その反省も生かして次はつらないようにしたい」と次節への問題なしと笑い飛ばす。東京五輪どころかパリ五輪世代でもある期待の若手は、貴重な実戦経験の中でどこまで伸びていくのか。“J1最多を更新し続ける男”に注目が集まりがちな一戦だが、成長し続ける19歳のプレーにも、しっかりと目を凝らしておきたい。

文:今井雄一朗(名古屋担当)


明治安田生命J1リーグ 第3節
7月8日(水)19:30KO 豊田ス
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