【横浜FC vs 水戸】トントン拍子にレギュラーをつかみつつある特別指定選手の松尾佑介。左サイドのスピードスターが8連勝へ水戸のゴールを狙う

2019年8月9日(金)


前節、アウェイで福岡に勝利して7連勝を達成した横浜FC。J1昇格プレーオフ圏の6位に上昇し、自動昇格圏をうかがう勢いだ。その福岡戦、相手の攻勢を受けて前半からポストとバーに救われる苦しい展開だったが、後半に大卒ルーキーの中山克広、そして来季横浜FCへの加入が内定している松尾 佑介(写真)と、二人のプロ初ゴールで勝利をもぎ取った。追加点を挙げた松尾は「水曜に90分試合に出て中3日で、いつもより体が重かった。その中でも頑張って踏ん張れて、チャンスに決められて良かった」と、自らのゴールでチームの勝利に貢献できたことを喜んだ。

松尾は埼玉県出身。「小学校のころからマンU時代のクリロナが好きで、真似してドリブルばかりしていた」といい、浦和ジュニアユース、浦和ユースでプレーするが、「高校時代に輝いてたわけじゃなかった」。トップには昇格できず、仙台大に進学。大学サッカー界でも目立った選手ではなかったが、昨年の全日本大学サッカー選手権大会の1、2回戦でのプレーを視察した横浜FCのスカウトの目に止まる。そこから練習参加を繰り返し、今年6月に横浜FCへの来季加入が内定し、特別指定選手となった。

シンデレラ・ストーリーというほどではないが、運の良さは持っているかもしれない。内定と特別指定は下平隆宏監督の要望だったという。「あのスピードは普通じゃないな」と高く評価した指揮官は、「本当は契約もどうしようかというところだったけど、契約しないと強化指定にできないので、急いで契約して早く使えるようにしてほしい」とクラブにリクエスト。つまりチームが好調でタヴァレス前監督のままであれば、彼はこうして横浜FCでプレーしていなかったかもしれない。

強化指定が承認されて程なく第20節の岡山戦でベンチ入りすると、出番がすぐにやってくる。前半18分に草野侑己が負傷してスクランブル投入されると、左サイドハーフとして積極的にプレー。チームは5−1と大勝した。続く第21節の東京V戦では90分プレーし、サイドを1対1でぶち抜いて同点ゴールをアシストを記録した。

ちなみにその東京V戦の4日後には天皇杯2回戦が控えていた。松尾は仙台大では10番を背負う中心選手であり、その相手が横浜FCというのも何か“持ってる”男なのかもしれない。東京V戦は3−2ともつれた展開。岡山戦から中3日の試合で体力的にもキツく、交代させてもらえないかと「5回くらいベンチを見たけど、全然代えてくれなかった(笑)」そうだ。天皇杯はターンオーバーしてフレッシュな横浜FCを相手に善戦し、先制点も奪うが逆転負け。ただ、過密日程の中でそうした激闘を繰り返したことは自信になり、たくましさも増した。

昨年までから一転、ここまでトントン拍子といった具合で、本人も「パッパと進んで、運が良かったなと思いますね」と笑顔を見せる。ただ、8月末から大学サッカーは総理大臣杯が始まる。松尾も仙台大に戻り、10番として戦わなくてはならない。ポジションを明け渡した形の草野も怪我から復帰し、レアンドロ ドミンゲスも戻ってくれば斉藤光毅も強力なライバルとなる。「だから残りの試合、少しでも結果を出さないと」。今節迎える水戸戦、ホームのサポーターの前でゴールを決め、8連勝に貢献するつもりだ。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第27節
8月10日(土)18:00KO ニッパツ
横浜FC vs 水戸ホーリーホック
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.6)
イベント充実 (3.5)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (3.0)

移籍情報