【八戸 vs 讃岐】ダービーキラーと呼ばれた獅子、躍動を続ける中村太一

2019年7月13日(土)


今季はリーグ3得点、天皇杯2得点(2戦連続得点)の計5得点を挙げている中村太一(写真)。7月3日に開催された天皇杯2回戦・松本戦ではJ1相手に同点弾を決める活躍を見せ、八戸は3-2で逆転勝利。3回戦進出とジャイアント・キリング達成の立役者の一人となった。

中村は、昨季のJFL時代、同じくJFLのライバルチームであるラインメール青森から移籍してきた。昨季はリーグ戦で8得点を挙げ、八戸のJ3昇格に貢献。そんな中村の異名は、「ダービーキラー」。JFLの風物詩となっていた八戸vs青森のダービー戦で得点することが多く、いつしかそう呼ばれるようになっていた。直近の過去2シーズンのダービー戦を見ても、4試合中3試合でゴール。「ダービーキラー」と呼ばれる所以に納得できる。

J3昇格後は、秋田、岩手、福島との対戦を「東北ダービー」と称して試合を開催。当然サポーターからは、中村の得点を期待する声が聞かれた。東北ダービー1戦目となった第7節・福島戦で、中村は早速その期待に応えて見せた。左サイドから宮崎泰右が上げたクロスを起点に攻撃を仕掛けると、相手DFのこぼれ球をゴール前にいた中村が詰めた。それが、中村のJリーグ初ゴールとなった。その後、第10節・C大阪23戦、第12節・岩手戦でも得点を挙げた。福島戦、岩手戦でチャンスをモノにする姿を見ると、やはり「ダービーキラーだな」と思ってしまう。

開幕から1試合を除く全試合に出場し、スタメン起用され続けている理由の一つは、前への推進力と突破力。JFL時代からシャドーが定位置で、ゴール前で詰めるという役割ももちろんだが、中盤で中村にボールが渡ると、豊富な運動量と走力を生かしてドリブルで駆け上がる。前節・相模原戦でもそうした場面が見られ、相手の脅威となっていた。攻撃的な選手であるゆえ、もっと得点をしているような錯覚さえ抱いてしまうのだが、リーグ戦と天皇杯で5得点という数字に「自分の中では、もっと取れている予定だったんですけどね(笑)」と笑った。

先週1週間、チームは前々節・秋田戦、天皇杯2回戦・松本戦、前節・相模原戦と3連戦を戦った。試合間隔が中2日という過密日程の中、選手の体力面を考慮すると采配への懸念もあったが、中村はその3戦全てで先発。3戦目の相模原戦は「疲労もありぬるく入ってしまった。前半に多くあったチャンスを決めきれてれば勝てた試合だった。みんな体がかなりキツかったと思うが、それでも勝てるのが強いチーム」と悔しさをにじませた。その一方で、個人としての収穫もあった。冒頭に書いた通り、天皇杯2回戦・松本戦では同点弾を決めた。24分にセットプレーから先制されるも、89分という劇的な時間帯に中村のゴールが生まれた。試合後、ミックスゾーンで会った中村に話を聞くと「その前にも2本打っていたので、『やっと決まった』って感じでしたね(笑)」と笑顔を見せていた。まさに、「三度目の正直」の同点弾だった。

今節の対戦相手はJ2を経験している讃岐。ホームではまだ1勝しかしていない。「ホームではなかなか勝つ姿を見せられていないので、上位相手にも戦える姿をサポーターに見せたい」と勝利を誓った。

文:佐藤梨香(八戸担当)


明治安田生命J3リーグ 第16節
7月14日(日)13:00KO ダイスタ
ヴァンラーレ八戸 vs カマタマーレ讃岐
ダイハツスタジアム(ヴァンラーレ八戸)
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