【琉球 vs 甲府】 ウォーミングアップコラム:14分間の出場で得た自信と手応え。守護神としての存在を光らす石井綾

2019年6月21日(金)



6月2日、明治安田生命J2リーグ第16節・横浜FC戦。彼はいつものようにベンチに座り、そしていつ声がかかるか分からない状況下でスイッチを入れ続けていた。そして後半に入り別室でアップしていたところ、すぐさま名前が呼ばれた。

「綾!」
叫びに近いその声は、一瞬にして石井の闘争心に火がつく。

71分、開幕戦からゴールマウスを守りきっていたカルバハルがゴール前でパンチングした際、着地で足をひねり負傷。ゲーム続行が不可能となった。この時1-0で琉球がリードしていた展開ではあったが、後半の中盤以降は相手の猛攻を凌ぐ時間が続いていた。

「この流れを止めてくれ」。石井は樋口靖洋監督、喜名哲裕ヘッドコーチ、佐々木将貴GKコーチからそう声をかけられたという。そして主将の上里一将や鈴木孝司からも「楽しもう」と、今季初出場の石井の背中を押した。しかし途中出場のレアンドロ ドミンゲスを起点に相手の動揺を誘う横浜FCは78分、81分と立て続けにゴールを奪い、琉球は試合に敗れた。

「『流れを止めてくれ』と言われた中で入ったんですが、ああいう形で負けてしまい本当に悔しかった。ただ週明けに監督から『練習からしっかり出来ているから』と言われ、そこは自信持っていいところかなと思っています」。

この試合が自身J2初出場となった石井。途中出場の難しさ、そしてJ2のプレー精度の高さとスキを狙う姿勢をあらためて痛感したことだろう。しかしそれでも石井は言い訳ひとつも言わず前を向く。横浜FC戦の14分間の出場で掴んだ自信と手応えは大きい。

「クロスボールに対してもしっかりとやれましたし、シュートストップも点を奪われたところ以外は対応できていたと思う。コーチングで味方としっかり連携をとるというところは自信を持っている。久々に試合に出て『公式戦の雰囲気ってこんな感じだったよな』と冷静になれる自分もいて、負けて悔しかったが、すごく楽しめました」。

その後石井は金沢戦、京都戦と2試合連続でフル出場。2引き分けと勝利につながっていないが、一対一の場面を防ぎ切ったり、ゴール枠ギリギリのコースを狙ったシュートも絶妙なポジショニングで弾き返し、勇ましい姿を披露している。

「綾のためにも勝たせてあげられるようにしたい」と話すのは石井と同い年のCB増谷幸祐。試合中は常に声を掛け合いながらお互いを信頼しプレーする。
「マス(増谷)は、攻撃も守備もほんとにピッチにいるだけで頼もしいですし、俺もあいつを助けてあげたいですし、そう言ってくれるだけでもありがたいですね」

今節はホームで4位の甲府と対戦する。
「攻撃力のあるチームだしやりたいこともはっきりしているチーム。練習から意識的にチャレンジしてきたところもあるし、それを試合でどのようにチャレンジできるかというのが自分の中でのテーマ。ホーム無敗記録は意識するところではありますが、それ以前に自分たちが主体的にチャレンジしてアグレッシブに戦っていければと思います」

6月最後のホーム戦。守護神となる石井は堂々とゴールを守り切る。

文:仲本兼進(琉球担当)


明治安田生命J2リーグ 第19節
6月22日(土)18:00KO タピスタ
FC琉球 vs ヴァンフォーレ甲府
タピック県総ひやごんスタジアム(FC琉球)
みんなの総合評価 (3.9)
臨場感 (3.5)
アクセス (2.8)
イベント充実 (3.6)
グルメ (3.9)
アウェイお楽しみ (3.9)

観戦アドバイス大募集!スタナビ「スタジアムグルメ」投稿キャンペーン!

移籍情報