【金沢 vs 愛媛】 ウォーミングアップコラム:大器晩成型韋駄天・加藤大樹

2019年6月14日(金)


「高校時代は50m走で6秒8とか。普通でしょ」

その言葉はにわかには信じられなかった。加藤大樹(写真)の特徴を紹介する記事で“スピード”に触れていないものは皆無と言っていいだろう。そんな加藤から上の言葉が発せられたので、あまりにも意外だった。びわこ成蹊スポーツ大の3つ後輩である山本義道も「僕が大学に入ったときにはすでにめちゃくちゃ速かった。速いイメージしかない」と驚きを隠せない様子だった。

 「大学に入ってから筋力などがついて速くなった」という加藤。ただし、「特別なトレーニングをしたということはない」。走りの素質が大学に入って一気に開花したということなのだろう。再び山本の言葉を借りるならば「初速も速いし、そこから伸びる」という走力は現在、金沢の武器の一つになっている。

そして、そのスピードを補強するのがスタミナだ。本人は「スタミナがあるかどうか分からない」と謙遜するが、攻撃でスペースへ飛び出したかと思えば、献身的に守備も行い、さらには返す刀でカウンターに打って出る。今季は途中出場や途中交代が多かったが、前節・琉球戦では初のフル出場。今季初ゴールも奪った。高い湿度に雨と強風という厳しい環境もあって足が2度痙攣したが、「伸ばしたら治った」というタフネスぶりで最後まで走り抜いた。

俊足を形容するときによく使われるのが「韋駄天」という言葉。現在、NHK大河ドラマのタイトルにもなっているが、これは元来、仏教の世界を守る神様のこと。鬼に奪われたお釈迦さまの遺骨(仏舎利)を一瞬のうちに取り返したということから、足の速い人のたとえとして使われるようになったという。しかし、この韋駄天という神様はそれだけでなく、お釈迦さまのために四方を駆けずり回って食事・食材を集めたとも言われている。

速さにタフネスと献身性を兼ね備えた者こそ、この異名にふさわしいというならば、加藤大樹は紛うことなき「韋駄天」だ。

文:村田亘(金沢担当)


明治安田生命J2リーグ 第18節
6月15日(土)18:00KO 石川西部
ツエーゲン金沢 vs 愛媛FC
石川県西部緑地公園陸上競技場(ツエーゲン金沢)
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