【YS横浜 vs 北九州】 ウォーミングアップコラム:ゴールを量産するストライカー、浅川隼人

2019年6月8日(土)


相手DFの視線が逸れた、その一瞬のスキを逃さない――。

鋭いプルアウェイの動きとダイアゴナルランで自らのスペースを確保しながら抜群の決定力でゴールを射抜く。その卓越した“オフ・ザ・ボール”で浅川隼人(写真)は今季6得点を奪い、爆発的な得点力を誇るYS横浜の攻撃をけん引している。

よくFWには嗅覚という言葉を使われるが、浅川は決して感覚派の選手ではない。シュートのこぼれに、すべてダッシュで詰める、得点を取れるエリアに侵入するために頭で考えて相手よりも必ず先に動く。すべて単純なように見えるが、細かい部分を常に意識してトライしていることがゴール量産につながっている。

「得点の部分は自分の長所。そこに対して自信を持っていた。ただ、去年は公式戦に出ていなかったので絶対的な自信ではなかった。今年は幸いなことに出られるようになって得点を重ねて『この舞台でできる』『もっと上に行きたい』という気持ちが出てきている」

このプレースタイルに目覚めたのは小学校1年生のころ。当時の監督から「相手の視野から消えろ」という教えを意識し続けたことで、ジェフユナイテッド千葉ジュニアユース在籍時にはJリーグを代表するストライカー佐藤寿人と似ていると評価されることもあったという。圧倒的な身体能力を持っているわけではない自らに強みとなる武器を得るために得点を奪う術に磨きをかけてきた。

しかし、YS横浜に大卒ルーキーとして加入した昨季は公式戦の出場はゼロ。練習試合でいくら結果を残しても出られない日々には悶々としたことだろう。当然「早くピッチに立ちたい」と悔しさを顕にもした。だが、どうしたら試合に出られるのか、長くプロサッカー選手として活躍するために何が必要なのか。自らが掲げる目標に向けて逆算して、行動に移せるのが浅川の長所でもある。

「去年の1年間は出ていなかったぶん、メディカルスタッフと自主練を重ねていた。そこで体の仕上がりが1年間を通して土台を作れた。それが今年に生きている。相手に体負けしなかったり、一歩でも早くディフェンスを剥がす力は去年のトレーニングのおかげ。正直、僕は1・2年で選手生命が終わるところを見ていないし、長期的にプレーしたい」

「試合に出たい」「上に行きたい」「得点王になりたい」。そのほかにも様々な未来像がある。そこへ、たどり着くために地道に努力を続けているからこそ、いまがある。

「今年の目標は二桁ゴールというのはシーズンの始まる前から掲げてきた。そこを掲げた中で先に得点王が見えてくればいい。毎試合点を取れるように準備をしていくだけ」

今季は浅川にとって飛躍のシーズン。その活躍から目を離せない。

文:髙澤真輝(YS横浜担当)


明治安田生命J3リーグ 第11節
6月9日(日)13:00KO ニッパツ
Y.S.C.C.横浜 vs ギラヴァンツ北九州
ニッパツ三ツ沢球技場(Y.S.C.C.横浜)
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臨場感 (3.8)
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