【金沢 vs 徳島】 ウォーミングアップコラム:杉浦恭平の進化論

2019年6月1日(土)


金沢には柳下正明監督が「ミスをしてはいけない選手」と評する選手が何人かいるが、その一人が杉浦恭平(写真)だ。高い技術をもった杉浦なら厳しい位置でもボールを簡単に失わず、味方が信頼して動き出せる。そういったことを前提に試合をプランニングしているからだろう。杉浦自身も「僕の場合はミスをしたら終わり。(加藤)大樹や(大石)竜平みたいに足が速くないので、足元のしっかりとした基盤がないと試合に出られない」と自身がプロの世界で生き残る術を自覚している。

昨季終盤からFWとしてスタメンの座を掴み今季も1・2節は先発したが、ボールを簡単に失うことが続いたため、ポジションを失った。それでも「一つひとつのプレーを丁寧にして、ボールを失わない」ことをあらためて意識した杉浦は、第6節の横浜FC戦で途中出場すると決勝点をアシスト。続く鹿児島戦では5試合ぶりに先発し先制点をマークし、第12節・福岡戦ではJリーグの歴史に残る令和初ゴールも記録している。前節こそスタメンを外れたが、小松蓮がU-22日本代表に招集され、前々節に負傷した垣田裕暉らFW陣のコンディションが万全でない今節は、杉浦にかかる期待は大きい。

ただ、彼自身も純粋なFW、というわけではない。小学生のころはGKも含めいろいろなポジションを経験し、高校以降は中盤でのプレーが多かった。しかし、柳下監督は昨シーズン途中から杉浦を本格的にFWにコンバート。本人は「ヘディングは背の高いパートナーにまかせている」「体が弱いのでポストプレーはできない」と笑って話すが、今季はヘディングですでに2点を奪い、第13節の岐阜戦では相手DFを背中でしっかり受け止めてボールを味方に落とすプレーも披露した。さらに、柳下監督の下では自らのストロングを発揮するだけでなく、守備も含めたタスクをこなさなければ試合には出られない。杉浦はそれらを実践しながら、チームトップタイとなる3ゴールを奪っているのだ。

自らの強さ・弱さを理解し、変化する環境や与えられたポジションのなかでその都度適応していく杉浦。その姿にはチャールズ・ダーウィンが残したこの言葉が思い浮かぶ。「強い者が生き残るのではなく、変化に対応できる者が生き残る」。

文:村田亘(金沢担当)


明治安田生命J2リーグ 第16節
6月2日(日)14:00KO 石川西部
ツエーゲン金沢 vs 徳島ヴォルティス
石川県西部緑地公園陸上競技場(ツエーゲン金沢)
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