【新潟 vs 愛媛】 ウォーミングアップコラム:パサーへの進化を誰よりも楽しみにしているのは小川佳純本人かもしれない。

2019年5月17日(金)


よりゴールに近い位置で、抜け目のない動き出しで、ボールを受けて得点に変える。上質なパスの受け手としての小川佳純(写真)に転機が訪れたのは2年前。10年間プレーした名古屋から移籍した鳥栖でのことだった。当時のマッシモ フィッカデンティ監督によって起用されたポジションは、ほぼ経験のない4-3-3のアンカー。受け手から出し手への大転換だった。

出し手としての存在感は、2年前の夏に移籍してきた新潟で一段と強まった。そして先月、吉永一明監督が就任してからは、これまでになく高まっているといっていい。
「名古屋では、いいところに動き出せば最高のパスが出てくるという環境でプレーさせてもらっていたから。でも鳥栖や新潟では、ポジション的にも求められるものはそこじゃない」

セカンドトップ、サイドハーフ、トップ下、そしてボランチ。プレーできるポジションは多彩だ。今シーズンは、開幕前のキャンプからボランチとして日々、トレーニングを重ねている。それは片渕浩一郎前監督から吉永監督に交代後も、基本的には変わっていない。

吉永監督就任後、4試合目にして初黒星となった前節の長崎戦(第13節●2-3)では、後半開始から交代出場。ポジションは4-1-4-1のインサイドハーフで、45分間というプレー時間は、今シーズン最長のものだった。
「0-2で負けているという状況もあって、チームが攻撃的に行く中で、やるべきこともはっきりしていたし、思い切ってプレーできました。失うものは何もない状態でピッチに入って、そこから2点取れたのはよかった」

どこでボールを受けて、どこにパスをするのか。ほぼ攻撃に特化し、頭をフル回転させながらアイディアふんだんに勝負した45分間を、「久しぶりに長くプレーできたし、純粋に楽しかった」と振り返る。求めるものと、求められるものの一致ということもある。

「動き出してくれる選手がたくさんいるので、タイミングを逃さないよう、効果的なパスを出したいんです。動き出しを生かしたいし、自分も“こんな風に動き出してほしい”と要求できるようになってきた。そこは、出し手として向上しているからだと思います。受け手と信頼関係があるから、やりがいも感じます」

もちろん、よりゴールに近い位置でボールをもらって、自ら得点したい気持ちもある。が、チームが勝つには点を取らせる仕事も大事だし、自分の立ち位置も十分に理解している。
「チームが勝つためにやることは、ボールをうまく動かすこと。受け手の足下なのか、背後のスペースなのか。相手にとって嫌なところにパスを出すクオリティーが、今の自分には求められていると思います」

明日の愛媛戦で前節よりも出場時間を伸ばすべく、この1週間アピールを続けてきた。90分間のうち、最もボルテージが上がるのはゴールシーン。だがその一つ、二つ前の攻防、崩しのところに、サッカーの面白みが詰まっている。そこでどんなアイディアで勝負するのか。誰よりも楽しみにしているのが、小川自身だ。

文:大中祐二(新潟担当)


明治安田生命J2リーグ 第14節
5月18日(土)14:00KO デンカS
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デンカビッグスワンスタジアム(アルビレックス新潟)
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