【藤枝 vs 群馬】 ウォーミングアップコラム:苦難の1年を乗り越えてきたキャプテン・浅田大樹。ホーム最終戦で今まで以上の闘志を発揮し、初の無失点を実現できるか。

2018年11月23日(金)


今節がホーム最終戦となる藤枝にとって、今季は苦難のシーズンだった。
年初に経営体制が大きく変わり、選手も半分以上が入れ替わった中で、指揮官は大石篤人監督が続投して4年目。“ハイライン、ハイプレス”の藤枝スタイルも継続する方向性で「トップ5入り」を目指して始動したが、スタメンの8〜9割が新加入選手となった中で、完成度を高めるのに時間のかかる大石監督のサッカーはなかなか結果に結びつかず、19節終了時点で6勝3分8敗(18得点/22失点)の14位。
そこから夏の中断期に入ったところで成績不振を理由に大石監督が退任し、新たにJリーグ最多試合記録(監督として)を持つ石﨑信弘監督を迎えて、スタイル的にも大きく舵を切って再スタートを図った。

これまでカテゴリーを問わず多くのチームで堅守を築き上げてきた石﨑監督は、まずは失点の削減を目指して守備から入る戦い方を取り入れたが、それまでのサッカーとのギャップが大きかったこともあって浸透に時間がかかり、新体制の初戦から5連敗。得点も5試合で2点のみと産みの苦しみを味わった。
だが、25節の北九州戦で初めて勝点1をつかみ(1-1のドロー)、次の盛岡戦で初勝利を挙げると、そのまま勢いに乗って3連勝を飾った。しかし、その後はミスが増えて再び勝てない試合が続き、4連敗。現在は9勝4分17敗(得点30/失点46)の16位となっている。
そして残り2試合となった今節が、群馬とのホーム最終戦。藤枝にとっては連敗ストップがかかり、3位の群馬にとってはJ2昇格に望みをつなぐために絶対に勝点3を取らなければいけない試合となっている。

「今年はチームとしても個人としても難しいシーズンでした。メンバーも大きく変わったし、途中で監督交代もあって、みんな戸惑いもあったと思いますけど、その中で頑張ってきたとは思います。もちろん結果が出ていないのは悔しいですが、石さん(石﨑監督)になって守備は少しずつ安定してきたと思いますし、少しずつ点も取れるようになってきました。石さんになってシーズンの約半分をやってきましたが、もう半シーズンやりたかったですね。そうすれば間違いなく良い手応えが出てきたと思うので」

そう語るのは、昨年からキャプテンマークを巻き続け、今季は正式なキャプテンとなったDF・浅田大樹だ。
浅田自身も開幕前にケガで出遅れ、復帰後もなかなか試合に出られず、前半戦は悔しい日々が続いた。しかし、石﨑新体制では3バックの中央という新しいポジションを与えられ、持ち前のインテリジェンスや危ないところをカバーする危機察知能力を発揮して最終ラインを支え続けてきた。
リーグ終盤では、セットプレー絡みの失点や自分たちのミスから失点は続いているが、崩された失点はかなり減って守備組織としての完成度は着実に高まっている。だが、これまで石﨑監督になって無失点の試合がひとつもないことは、監督にも選手たちにも悔しいところだ。

「守備が安定してくれば、パスをつないで攻めるのが得意な選手は揃っているので、結果も自ずと出てくると思うんですよ。だから来シーズンにつなげるためにも、ホーム最終戦で何とか無失点試合をしたいですね」(浅田)

群馬は昇格に向けて死にもの狂いで勝点3を取りにくるはずなので、それを無失点に抑えるのは容易ではない。だからこそ浅田は、これまで以上に強い気持ちを出して闘わなければいけないことを強調する。

「個人的にメンタル面でも難しい1年でしたけど、腐らずやってきた結果、今出させてもらっていますし、最後2試合はこっちも群馬に負けない闘志を全面に出して、いつも応援してくれている人たちのためにも必ず結果を出したいですね。僕も普段はあまり闘志が表に出るタイプではないですが、それを思い切り出して、後ろからみんなを鼓舞していきたいです」(浅田)

冷静沈着なプレーが持ち味の浅田だが、彼自身が一皮むけたところを見せることができれば、チーム全体も確実に変わっていくだろう。それをこの試合で表現して無失点勝利を実現すれば、来季につながる何かが必ず得られるはずだ。

文:井上慎也(藤枝担当)


明治安田生命J3リーグ 第33節
11月24日(土)13:00KO 藤枝サ
藤枝MYFC vs ザスパクサツ群馬
藤枝総合運動公園サッカー場(藤枝MYFC)
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