【水戸 vs 岐阜】 ウォーミングアップコラム:長谷部茂利監督「選手の判断を大切にして築く一体感」

2018年11月10日(土)


第33節横浜FC戦、アウェイの地で3位(当時)のチームを相手に水戸は2対1で勝利を収めた。当然、試合後のロッカールームは歓喜に沸いていたが、その盛り上がりの中で、長谷部茂利(写真)監督は選手たちに謝罪をしたという。

「試合終盤、僕がベンチから指示を出して戦い方を決めてしまったんです。いつも選手たちの判断に任せると言っているのに、僕がつい勝ちたいがあまり、その約束を破ってしまった。それでは『結局、監督が決めるじゃん』と選手たちに思われてしまう。なので、選手たちにお詫びしました」

試合に挑む際の戦術や戦略については、監督が決定する。しかし、実際にプレーをするのは選手たち。だからこそ、試合の流れに対しての判断については選手たちに任せている。

「それがサッカーの一番面白いところ。それを選手から奪うことはしたくないですね。試合中、ベンチから『ああしろ』『こうしろ』と大声を出して指示を出す監督もいますが、僕はそういうことはしたくない。それは誰も望んでいないことですから」と「選手の判断を重んじる」自らのサッカー観を語る。

実際、普段の練習でも選手たちの判断を大切にしており、失敗したとしても咎めることはない。「こういう判断もあったんじゃないか」と問いかけて判断の引き出しを増やすようにしている。それが長谷部監督の指導スタイルなのだ。

「一体感」。長谷部監督は常にその言葉を重要視してきた。勝利をするためにはチームが一つにならないといけない。ただ、「監督がチームを引っ張る」イメージは長谷部監督の頭にはない。スタッフも含めた全員が一つになって戦うことこそ、長谷部監督の理想としているチーム像である。1人1人の判断を大切にするということは、1人1人を信頼することでもある。その関係を1年間醸成してきた結果、J1昇格の可能性はなくなっても「一体感」を失うことなく戦い続け、3連勝という結果を挙げ、過去最多勝点に並ぶことができたのだ。

ホーム最終戦となる今節は過去最多勝点がかかった、否応なしに力が入る一戦となる。だが、長谷部監督は自らに言い聞かせるように軽い笑みを浮かべながら、こう口にした。

「あまり僕の力が入らないように。プレーするのは、選手たちですから」

信頼してピッチに送り込む選手たちが水戸の新たな歴史を築いてくれる。そう信じて、ベンチに向かう。

文:佐藤拓也(水戸担当)


明治安田生命J2リーグ 第41節
11月11日(日)14:00KO Ksスタ
水戸ホーリーホック vs FC岐阜
ケーズデンキスタジアム水戸(水戸ホーリーホック)
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