【千葉 vs 山形】 ウォーミングアップコラム:日本サッカーに慣れ、本領を発揮し始めたゲリア。

2018年10月13日(土)


ゲリア(写真)にとってあまりにも痛すぎる負傷だった。今季、千葉は右サイドバックで熾烈なスタメン争いが繰り広げられていた。右サイドバックを本職とする溝渕雄志、そして本来は攻撃的なポジションの選手である山本真希と茶島雄介がスタメン出場する中、ゲリアは日本サッカーに順応するのに少し時間がかかっていた。だが、第31節・山口戦では派手な活躍こそないものの攻守に安定感のあるプレーを披露。9月7日の練習後の囲み取材で、フアン エスナイデル監督は山口戦でのゲリアのプレーを次のように評価していた。
「彼は今まですごくハードワークしてきました。レギュラーを取るために素晴らしい仕事をしてきました。山口戦である程度彼は場所(スタメン)を勝ち取ったと私は思っています。素晴らしい試合をしたと思います。ここに来た時に比べてかなりよくなりました」

だが、山口戦でゲリアは足を負傷して72分に交代。その後はリハビリが続き、前節の熊本戦でスタメンに戻ってきた。チームは3-1の逆転勝利で4試合ぶりに勝点3を得た。だが、初めてプレーする日本でスタメンの座を獲得できそうなプレーをしながらも負傷し、リハビリに取り組むのは本当につらいことだっただろう。
「難しい時にはいろんなことを考えすぎないように、そしてできるだけのこと、自分ができることをやって、早く復帰しようということを考えてやっていました。試合に戻ってきて、チームが勝つことができて嬉しかったです」
10月12日の練習後、ゲリアはそう振り返り、現在の自分の状態についてはこう話した。
「コンディションはだいぶよくなりましたね。残念ながら怪我はあったんですけども、メディカルスタッフの助けもあって、自分も非常にいい状態で戻ってくることができました。いいフィーリングを感じていますし、いい状態だと言えると思います。日本のサッカーに慣れたということもあると思います。慣れたのはスピード、素早くプレーするという部分で、日本はいろんな展開が速いので。例えばボールを持った時とか、ボールを速く動かすところで、俊敏にそのゲームのリズムに合わせてプレーするところだと思います」

9月7日の囲み取材の際、フアン エスナイデル監督にゲリアの素晴らしかった部分について重ねて詳しく聞くと、監督は次のように説明した。
「落ち着いてプレーができたと思います。ボールを失わなかったところ。ボールを持った時は本当にポジティブなプレーが見られたところ。攻撃的になれたこと。それは私がどんどんやってほしいことです。パスに関しても、例えば後ろにパスを出すのではなく、前に出すことができていた。そして、ボールがない時もいい攻撃(のための動き)ができた。あとは、一番大事なディフェンスをしっかりやったところですね。今までやってきた試合でうまくいっていないところはディフェンス面だったのですが、山口戦は本当によかったと思います。そういう意味でコンプリートな試合だったと思います。完全形に近いですね」

サイドバックでもゲリアは何が何でもガンガン前にオーバーラップすることはなく、自分の前の選手のポジショニングを見てポジションをとるタイプに見える。実は、練習やプレスルームでの取材の際の様子を見ても、冗談を言ってはしゃぐことはなく常に落ち着いているし、取材対応も紳士的で思慮深く感じられる。もともとの性格的なものだろうか。
「プレーをやっている中で自分がそのタイミングを学んできたと思います。いつ攻撃に行くべきか。自分が一番に考えているのは、自分はDFであって守備が一番大事だと思うので、それをしっかりやったうえでチームに求められているタイミングで攻撃を助けられればと思っています。自分の好きなタイミングで攻撃ばかり仕掛ければいいというのは違うと思います」
そう考えるゲリアだが、千葉はサイドから仕掛けてクロスでフィニッシュという形が攻撃パターンの最たるものだ。それだけに、もっと攻撃的に前に出て行ってプレーしてほしいというチームメイトの声もある。攻撃面の連係は彼の課題の1つであるのは間違いない。

前節のゲリアのプレーを、フアン エスナイデル監督は「動いていなかった期間があったわりにはよかったと思います。もっとよくなりますし、それを確信しています。彼にとってあの試合は簡単な試合ではなかったです」と評した。
「前節のゲームは残念ながら自分がマークしていた選手(熊本の鈴木翔登選手)にゴールを奪われてしまって、それは自分が責任を感じる部分ですけども、そういったことが起きないように集中してプレーしたいと思います。安定したパフォーマンスを見せて、前節で得たいい結果をまた繰り返すことが大事になってくると思います。いいゲームといえる内容のゲームができるように全員で向かって行きたいと思います」

スタメンが確約されているわけではないが、ゲリアは今節からのJ2リーグ戦の残りの試合に向けて個人として、そしてチームとしての目標をそう話した。ゲリアの持ち前のスピードや優れたパスセンスは、相手に攻め勝つことを求める千葉にとっても強みだ。千葉のJ1参入プレーオフ進出は非常に厳しい状況だが、そのわずかな望みをつなげるための勝利を獲得するには、ゲリアの好プレーが必要であることは間違いない。

文:赤沼圭子(千葉担当)


明治安田生命J2リーグ 第37節
10月14日(日)15:00KO フクアリ
ジェフユナイテッド千葉 vs モンテディオ山形
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