【横浜FC vs 愛媛】 ウォーミングアップコラム:横浜FCのバイタルエリアを締める潰し屋。渡邊“エヒメ”一仁が迎える古巣戦

2018年3月10日(土)


開幕戦は松本相手に終始優勢に試合を進めてのドロー、続く前節ではイバの挙げたゴールを守りきって岐阜に勝利し、順調なスタートを切った横浜FC。この2戦を通じて「MVPじゃないですか」(藤井悠太)との声が聞こえてくるのが渡邊一仁(写真)。愛媛県松山市出身、愛媛FCしまなみ(後のFC今治)から愛媛FCに昇格し、今季岡山から移籍してきた、ボール奪取力に優れる守備的MFだ。

チームが始動してすぐ、練習後の夕闇の中で連日、佐藤謙介と肩を並べクールダウンで走る渡邊一仁の姿があった。「早速、謙介選手の隣のポジションをゲット?」と聞くと、「いや、歳も歳なんでしっかりダウンしないと(笑)。ついでにキャプテンにいろいろチームの話を聞かせてもらってます」と、人懐っこい笑顔を見せた。

チームの現状を把握し、その中で自分の強みをどう生かすか。事前にそのイメージをしっかり作っていただけに適応は早かった。タヴァレス監督はそのボール奪取力に信頼を置き、「お前の居場所はここだ」と、いわゆるアンカーのポジションを彼に任せている。「まだ2試合ですけど無失点でやれているのは、ナベさんが最終ラインの前でしっかり潰してくれるから」(佐藤)、「すごく助かる」(野村直輝)と、選手たちからも評価は高い。

激しくボールを奪うプレーと裏腹に、素顔はシャイで人当たりは柔らかいが、周囲の空気をつかむ力がある。新体制発表会見で挨拶のためマイクを握った際、唐突に「ぜひ僕のことは“ナベ”と呼んでください」と切り出した。「横浜FCには渡邉将基選手がいるので、“ナベ”が被るんですけど、でも僕の下の名前は“カズヒト”なので、そこから取るとこのチームでは大変恐れ多いことになってしまうので……」と、朴訥とした語り口で会場を笑いに包んだ。

結局、渡邉将基が“マサキ”と呼ばれることでこの問題は一段落ついたが、新加入の彼を重用する指揮官はちょっとつかみどころのない人物で、彼の出身にちなんでいつも「エヒメ、エヒメ」と呼ぶのである。渡邊一仁本人は「もう慣れました(笑)」と苦笑いしつつ、「まあ、改めて愛媛県民としての自覚も出てきますね。次の試合は頑張りますよ。(監督がピッチの脇で『エヒメ! エヒメ!』と叫んでたら)相手も戸惑うかもしれないし(笑)」と、古巣戦にやる気は十分。本人がもはや自虐ネタにしている「待望のプロ初ゴール」を、ぜひこの愛媛戦で決めてもらいたい。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第3節
3月11日(日)15:00KO ニッパツ
横浜FC vs 愛媛FC
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.6)
イベント充実 (3.4)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (2.9)

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