【山形 vs 金沢】 ウォーミングアップコラム:栗山直樹、謙虚さと感謝の気持ちで

2017年8月10日(木)


昨年10月に左中足骨の手術を受け、今年の開幕戦を過ぎてもしばらく別メニューを続けていた栗山直樹(写真)が、今季初めてリーグ戦の先発メンバーに名を連ねたのは前節・群馬戦のこと。昨年10月8日以来の先発出場の試合でチームは勝利。しかし、心からよろこぶことはできなかった。

「個人的には使ってくれた監督に感謝と、助けてくれたチームメートに感謝と、申し訳ない気持ちで…。正直、悔しさのほうが勝ってるかなという気持ちのほうがありますね」

群馬戦では6分、いきなり対面の相手にパスを引っ掛ける大きなミスを犯し、クロスからゴール前で「あわや」の場面を作られた。飛び込んだ相手のヘディングシュートはミートしなかったため事なきを得たが、「それで流れをしばらく相手に持っていかれる時間ができて、前半苦しい展開にしちゃったのかなという思いもある」と反省する。その一方で、「いままでだったらあそこで引きずることが多かったんですけど、うまくチームメートに切り換えさせてもらった」と周囲のお陰を強調する。

後半には足の痙攣が治まらず、71分に石川竜也と交代した。「ディフェンダーであそこで交代枠1枚使わせてしまったというのも、本当に監督とチームメートに申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と話す一方で、「でも代わって入ったタツさんがうまくやってくれて、勝ちにもっていってくれたので感謝しています」と無失点を最後まで引き継いでくれた石川竜也への感謝も忘れなかった。

「勝ちという結果でしたけど、それは僕以外のチームメートが頑張った結果」
自分が周りに支えられ、それに素直に感謝できる才能を、栗山は持っている。そしてそれこそが、いまプロとして成長を続けられる大きな要因となっている。

その前節で先発の機会が回ってきたのは、開幕からフル出場を続けてきた菅沼駿哉が負傷したためでもあった。栗山は同い年、同じポジションのライバルについて、「前半戦を支えてきたのは間違いなく駿哉。僕も(スタンドの)上から観ていて尊敬に値するような試合をしていて、まだまだ僕も及ばない部分がたくさんあると思う」と称讃してはばからない。

謙虚でいることは、現実を直視することでもある。それゆえ、ときには苦しむこともあったかもしれないが、それはいま、しなやかな強さとなって栗山を成長させている。

文:佐藤円(山形担当)


明治安田生命J2リーグ 第27節
8月11日(金)18:00KO NDスタ
モンテディオ山形 vs ツエーゲン金沢