【町田 vs 水戸】 ウォーミングアップコラム:前節2得点で今節は古巣・水戸との対戦。町田のヘディング王・金聖基

2017年7月15日(土)



筆者が金聖基(写真)というセンターバックの存在を知ったのは、2009年11月4日の関東大学サッカーだった。江戸川陸上競技場で開催されていた2部の試合(朝鮮大×東京学芸大)を見に行ったら、べらぼうにヘディングの強い選手がいて印象付けられたのだ。

両校とも[4-4-2]できっちり守備ブロックを作り、積極的に敵陣へ入っていくスタイル。東京学芸大はCBに高橋秀人(ヴィッセル神戸)を起用し、彼を中心にロングフィードを”ライン裏”のスペースに蹴り込んでいた。

背番号5を付けていた朝鮮大の3年生が、そのボールを豪快に跳ね返していた。「そこまで跳ばなくても良いだろう」というくらい高く飛び上がって、ハーフラインの先までヘッドを弾き返していた。それが金聖基というプレイヤーを初めて見た試合だったと思う。試合は終盤に猛攻を仕掛けた東京学芸大に対して朝鮮大がよく耐え、スコアレスドローで終わった。

金聖基の兄・永基は既に07年、08年と湘南ベルマーレのGKとして大活躍を見せていた。ただ当時の自分は二人が兄弟ということを知らなかった。金聖基の先輩だった黄誠秀(大分トリニータ)や後輩だったGK朴一圭(FC琉球)、FW金弘淵(グルージャ盛岡)も後にJへ進むのだが、そういう未来も分かってなかった。

ただ「このCBはヘディングがすごいな」「Jに行くかも」という、そんな印象が刻み付けられたことを覚えている。金聖基は実際に翌年セレッソ大阪と契約し、Jリーガーとなった。

彼は2016年にFC町田ゼルビアへ加入し、自分も彼のプレーを近くで見ることになった。人柄は癒し系だが、プレーはいい意味で”破壊的”で、ヘディングは今ももちろん彼の武器になっている。

前節・ザスパクサツ群馬戦(2-0)ではCBとして無失点に貢献しただけでなく、セットプレーからのヘッドで2得点。連勝に大きな貢献を見せている。「勝っているのであまりいじらんどこかなと。でもあまり生えないんで」という無精ひげも、近くに寄ると分かるくらいには伸びてきた。

筆者が彼に「お祝いのプレゼントはもらった?」と冷やかすと、彼は「逆に俺が(平戸)太貴にプレゼントしなきゃいけないです」とニコリ。2つのアシストに対する感謝の思いを込めて、既に平戸選手へ焼き肉をご馳走済みだという。

水戸は14年、15年に在籍していた古巣で、今も何人かの選手とは連絡を取っているという。そんな相手との戦いについて金聖基はこう語る。

「水戸は前半戦で一番勢いのあるチームやったと思いますし、その勢いを持って後半戦も戦ってくる。自分たちも2連勝しているし、それを伸ばしていきたい。勢いに飲まれるのだけは避けたいし、勢いで上回りたい。向こうはウチの陣地でサッカーしたいという狙いがあると思う。僕たちもそういうサッカーなので、自分たちの土俵で負けるわけにはいかない」

もちろん違いもあるのだが[4-4-2]の布陣や、敵陣に入っていく攻撃の積極性は町田と水戸の共通点。J2の中では小さい経営規模で奮闘しているという部分も、町田と水戸の類似点だ。“同じ土俵”で戦う相手に負けられないのは当然だ。

彼に後半戦の抱負を聞くと、こう答えてくれた。「後半戦1位になるくらいのつもりで、僕たちはやって行きたい。(後半戦の初戦だった)前節は幸先よく勝てた。前半戦であまり取れなかったというのもありますけど、その倍くらい取りたいなと思っています」

文:大島和人(町田担当)


明治安田生命J2リーグ 第23節
7月16日(日)18:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs 水戸ホーリーホック

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