【横浜FC vs 岐阜】 ウォーミングアップコラム:4連敗中と苦境の横浜FC。若さと勢いで攻撃を引っ張る“ワ製寿人”こと中山雄希に注目!

2017年7月14日(金)


42試合の長丁場のJ2リーグも後半戦に折り返した。好スタートを切り、一時は首位にも立っていた横浜FCだが、第15節以降を1勝1分6敗。ここ4試合では4連敗で、順位も11位まで後退した。

しかし4連敗中とはいえ、試合の内容自体は上向いている。特にここ2試合はボール保持率で相手を上回り、シュート数でも前々節の金沢戦では21−11、前節の松本戦も15−7と圧倒した。もちろんそれが勝利という結果に結びついていない以上、「力がなかったということ」(中田監督)には違いないが、きっかけをつかめればまた浮上していく力を感じるのも確か。この岐阜戦を、内容を結果に結びつける試合にしたいところだ。

ここ2試合での攻撃の活性化は、イバと2トップを組む中山雄希(写真)の存在を抜きにしては語れない。
大宮ユースから早稲田大学に進学した中山は今季、新井純平とともに横浜FCに加入した。上背には恵まれないが、がっちりとした体つき。一瞬のスピードに優れ、DFラインと駆け引きして裏を取り、左足のシュートは振りが鋭くパンチがある。誰に似ているかといえば、やはり佐藤寿人。実際に本人も、ダビド ビジャ、アレクシス サンチェスらとともに、好きな選手として佐藤寿人の名前を挙げる(DVDを買って彼の動きを研究したほどで、5/27のホーム名古屋戦ではピッチ上で対戦を熱望していたが、ともにベンチ入りはしたものの出番はなかった)。早稲田卒なので、“ワ製寿人”と勝手に命名した。

プレシーズンから“ワ製寿人”は練習では存在感を示していた。絶えず最終ラインと駆け引きし、裏を狙い、強引にシュートまで持ち込む姿勢を見せ、かと思えば引いて受けて展開のパスも出せる。イバと2トップを組めば面白い存在になると予感させた。しかし期待のルーキーは、序盤戦で何度か与えられたチャンスを生かすことはできなかった。第9節までに4試合で計58分出場したが、1本もシュートを打てなかったのだ。

それだけに金沢戦の直前、津田知宏の負傷によってプロ初スタメンのチャンスが回ってきた中山は、「必ずシュートで終わって結果を残す」ことを考えて試合に入った。決意通り、中山はシュートを打ちに打った。公式記録だけで7本。バー直撃弾が1本あり、またそのうち1本がイバによってコースを変えられてゴールに吸い込まれた。松本戦でも61分に交代するまでに手元集計ではシュート4回に加え、最終ラインの裏で受けて仕掛けからCKを獲得したり、イバにラストパスも供給した。「フレッシュなパワーを、すごく勢いを出してくれている」と、中田監督もその活躍ぶりに目を細めるが、「ただ、シュートを打ってるけど入らない(笑)。そこは練習で改善しなきゃいけない」と、釘を刺すのも忘れなかった。

もちろんそこは本人が一番分かっている。松本戦では0−2で迎えた後半開始早々、ジョン チュングンのクロスへニアに飛び込んだが、惜しくも枠をとらえられなかった。「あんな決定機を逃しているようでは……。自分の力のなさを痛感した。あの場面を決めていればチームの状況は分からなかった。自分が決めきれなかったから3失点目を喫してしまった」。その悔しさが、ルーキーをさらに成長させるだろう。

アウェイが2試合続いたため、ニッパツ三ツ沢球技場で初のスタメン出場となる。
「自分が(スタメンで)出てまだ一度も勝てていない。自分がチームを勝利に導きたいと強く思っている。三ツ沢のピッチでスタメンで出たいとずっと思ってきたし、岐阜戦ではその思いを結果に残したい」

覚悟を持って臨む“ワ製寿人”。その動き出しとシュートの行方に注目してほしい。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第23節
7月15日(土)18:30KO ニッパツ
横浜FC vs FC岐阜

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