【新潟 vs 大宮】 ウォーミングアップコラム:頼れる男が帰ってきた。右サイドを制圧せよ、矢野貴章!

2017年6月16日(金)


大駒の中の大駒が帰ってきた。矢野貴章(写真)が5試合ぶりのリーグ出場に向けて、着々と準備を進めている。明日の大宮戦でピッチに立てば、右太ももの肉離れとなった5月5日の第10節・川崎F戦以来となる。

不在だった1カ月の間に、チームは大きく変化した。今シーズン、着任したばかりの三浦文丈監督から呂比須ワグナー監督に交代。最下位から巻き返すタフなミッションに、改めて一丸となって再スタートを切ったのだ。

今シーズン、名古屋から加入した矢野は5年ぶり、2度目の新潟復帰となる。それまでの在籍時と異なるのは、ポジションがFWからDFとなったところだ。新潟からワールドカップの日本代表メンバーに選出されたのは、これまでのところ矢野1人だが、2010年南アフリカ大会でもそのポジションはFWだった。

今回の加入は、名古屋でコンバートされた右サイドバックとして期待されてのものだ。意気込みすぎたのか、生まれて初めて退場となった開幕の広島戦でも右サイドバックとして先発。出場停止が明けてからも負傷離脱するまで4バックの一角を担ってきた。

今回、ポジションを一つ上げ、右サイドハーフでの復帰が濃厚だ。理由を呂比須監督は、次のように語る。「筋肉系のケガから復帰したばかり。サイドバックだと上下動のスプリントが増え、再発の恐れがあるから」。

戦術的な理由こそ、より重要かもしれない。1998年フランスワールドカップに出場した元日本代表FWでもある指揮官は、「貴章のプレーは代表でもずっとフォローし続けていた。FWで選ばれていたけれど、ワールドカップでそうだったように、ウイング、サイドでのプレーが合っている」と看破する。

前に進むスピードとパワー、ボールを収める懐の深さ。頼れる男の復帰は目前だ。

新監督に就任し、練習初日の冒頭、呂比須監督は「これから4-2-3-1をやります。好きなポジションに入ってください」と選手に呼び掛けた。このとき矢野はリハビリ中だったが、もしピッチにいたらどのポジションを選んだだろうか。

「右サイドバックです。新潟に来て、納得のいくクロスをほとんど上げていないから」。DFにコンバートされると、1対1の守備の面白さに開眼したという。さらにサイドからゲームをつくる醍醐味にも。開幕前のキャンプ中には、「サイドの攻防ではリーグの誰にも負けない自信がある」と話してもいる。

FWとサイドバックの、いわばハイブリッドなポジションとしての右サイドハーフ。この場所から、自身とチームの反撃をスタートさせる。

文:大中祐二(新潟担当)


明治安田生命J1リーグ 第15節
6月17日(土)19:00KO デンカS
アルビレックス新潟 vs 大宮アルディージャ