【盛岡 vs F東23】 ウォーミングアップコラム:待望のリーグ初得点を決めた菅本岳。期待に応える男がチームを活性化させる

2017年5月20日(土)


今季の盛岡は先制されながらも粘って追いつく展開が非常に多い。ここまでの盛岡の総得点は8、総失点は10という数字だが、その割合は前半が2得点8失点、後半が6得点2失点と、非常に顕著な傾向が見て取れる。一言でいえば「後半に強い盛岡」がここまでの特徴だろう。

その後半の強さを支えるもののひとつがハードなトレーニングに裏打ちされた走り負けない走力とメンタル。そしてもうひとつが菅本岳(写真)の存在だ。菅本は昨年11月のセレクションでコーチ陣の目に留まり加入。右MFやシャドーとしてここまで6試合に途中出場しているが、スーパーサブとしての役割を見事に果たしている。菅本のストロングポイントは縦への突破とフィニッシュにこだわる姿勢だ。ボールを持った時の期待感はひと際高く、ビハインドや膠着状態を打開するための切り札として起用されている。前節相模原戦ではリーグ戦初ゴールとなる同点弾を決め、待望の結果を手にした。

「ハチ(八角)くんが良いクロスを入れて、自分はタイミングを合わせて押し込むだけでした。ニアでつぶれるのもチームとして意識していた部分ですし、前日練習でもやっていた形がそのまま出せた感じです」

相模原戦は出身地である神奈川県での試合とあって、恩師や自身が在籍した少年団の選手もスタンドに駆けつけた。彼らの前で最高の恩返しを果たしたが、菅本はすでに先を見据えている。

「喜びというより、ほっとした気持ちです。まだ1点決めただけなので全然物足りない気持ちが強いし、途中出場じゃなく最初から試合に出てもっと決めたい」

シーズン当初、「今季終了時にどのような存在になっていたいか」という質問をぶつけると、「誰が見てもチームの主力という存在。得点、アシストもチームトップに近いところにいたい」と答えが返ってきた。彼にとって初ゴールはその目標への通過点に過ぎないが、一方で大きな第一歩を踏み出したともいえる。仕掛ける姿勢を貫き前線を活性化させながら、結果にもこだわる。快速アタッカーの進化が盛岡を上位へ押し上げる。

文:高橋拓磨<cross Line>(盛岡担当)


明治安田生命J3リーグ 第9節
5月21日(日)13:00KO いわスタ
グルージャ盛岡 vs FC東京U−23