【横浜FC vs 千葉】 ウォーミングアップコラム:“フランス帰りのコリアンタイガー”ジョン チュングンはじめ、横浜FCの若手アタッカーが千葉の超ハイラインの裏に襲いかかる!

2017年4月21日(金)



横浜FCが今節ホームのニッパツ三ツ沢球技場に迎えるのは、超ハイライン戦術で話題をさらっているジェフ千葉。オフサイドルールを最大限に活用して常に相手陣内で試合を進めるべく、最終ラインはほぼハーフウェーライン付近に設定する。定石としては前線からプレスをかけるのに連動して最終ラインを押し上げるのだが、千葉の場合はプレスがかかっていてもいなくても押し上げる。その裏に蹴られればディフェンダーは相手の俊足FWとヨーイドンで競争しなければならないし、GKもペナルティエリアの外に定位置を取って飛び出していく。

前々節の群馬戦では高井和馬にハーフウェーライン付近から頭越しに超ロングシュートを決められ、前節の山口戦でも小塚和季に頭上を抜かれたがポストに救われた。後ろを手薄にしている分、前への圧力は高く、得点を奪えるチームであると同時に失点も多い。今J2で、いや日本で最もスリリングな戦術を採るチームといえる。

相手の攻撃陣、それもスピードを売りにする選手から見れば、これほど対戦が楽しみなチームもないだろう。横浜FCで期待したいのは、フランス帰りのコリアンタイガーことジョン チュングン(写真)だ。

ジョンは現在22歳。韓国U−15代表経験もあり、中学卒業後の2010年に渡仏してFCナントの下部組織で育った。2013年にナントとプロ契約を結んだが、所属はセカンドチームで一度もトップでの出場はできず、「とても悔しかった」と当時を振り返る。2016年夏にナントとの契約が切れ、日本でチームを探すうち、11月に横浜FCの練習に参加。そのプレーぶりが高く評価されて契約に至った。
 
一言で言えば、韓国人らしいゴリゴリのアタッカーだ。最大の武器は走力。「子供のころから走りはいつも一番だった」といい、実際に横浜FCでもスプリントは最も速く、シャトルランでもトップと、持久力も兼ね備える。さらに、184cmの長身で細身に見えるが体は強く、競り合い、肉弾戦もまったく苦にしない。どころか体をぶつけている場面でも、ニコニコしながら楽しそうにさえ見える。もしかしたら適性スポーツはサッカーよりラグビーなのかもしれない。

横浜FCでは右サイドハーフの定位置をつかんでいるが、前々節の京都戦、前節の町田戦では後半からFWの位置に移動してプレー。「もともとフランスでもFWやトップ下をやっていた」だけあり、その推進力とスピード、そして力づくで打開していく強引さで、京都戦では膠着した流れを一変させ、1アシストとPK奪取の大活躍を演じた。

来る千葉戦、最終ラインの裏には彼好みの広大なスペースが広がっている。「アシストもいいけど、自分でもゴールを決めたい」とニコニコしながら語る初ゴールが見られるなら、まさにこの試合だろう。

また、今季神戸からレンタル加入した20歳の増山朝陽、早稲田大学から加入した22歳の中山雄希にも注目してほしい。スピードあふれるドリブルで『和製クリロナ』と呼ばれる増山、最終ラインと駆け引きして裏への抜け出しを得意とする『ワ製寿人』の中山。ともに今季はまだ途中出場が数試合にとどまっているが、「千葉戦は自分の持ち味が生かせる。ぜひとも出たい」と口をそろえる。この千葉戦、ジョン含めて若い彼らの爆発に大いに期待したい。


文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第9節
4月22日(土)18:00KO ニッパツ
横浜FC vs ジェフユナイテッド千葉

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