【熊本 vs 愛媛】 ウォーミングアップコラム:ピッチから見える景色。

2016年8月30日(火)

「ウォーミングアップコラム」は、試合に向けてのワクワク感を高める新企画。ホームクラブの担当ライターが、いろんな視点から、いろんなテイストでみなさんに情報をお届けします!
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105m×68mという広いピッチに立ってプレーする選手達には、正確な技術や身体の強さ、タフな運動量が求められる。同時に、早い展開のなかでゲームの局面が大きく変化していくサッカーというスポーツの特徴を踏まえると、そうしたフィジカル、フィットネスの要素に増して、瞬時に情報を集めて迷いなく決断をし、正しく次のプレーを選択する判断力も欠かせない。

その際に有効となる情報は、自分の位置とボールの位置、味方の位置やそこまでの距離、そして相手チームの陣形やポジション、そしてゴールの位置、あるいは残り時間やスコア…、など様々ある。特に立ち位置に関しては、たとえば3バックと4バックでは同じストッパーでもピッチ上でのポジションが異なるため、システムが変わったりすると「景色が違う」といった表現がよく聞かれたりする。

視覚から得られる情報をもとに自分の立ち位置を測るとき、ゲーム中には動かないゴールポストやコーナーフラッグが大きな判断材料。もう少し範囲を広げると、ピッチから見えるスタンドやベンチ、照明設備も同様に、重要な情報になるだろう。

うまかな・よかなスタジアムではこれまで、熊本地震の影響でゴール裏スタンドが使えず、サポーターもメインスタンドの端に陣取ってきた。いつも見えていたはずの風景が見えない状況で戦わざるをえなかったことで、GKをはじめ選手達は少なくない違和感を感じていたものだ。

その状況にも慣れてきた頃、かもしれないのだが、今節からうまかな・よかなスタジアムのゴール裏が使用可能となり、約4ヶ月半ぶりに、選手達の視界にゴール裏の景色が映るようになる。守備時には背中に感じていたその熱や圧、攻撃時には招くような赤いうねりが、この試合から戻ってくるわけだ。

その変化が選手達のパフォーマンスにどんな効果をもたらすかは、実際のところ分からない。それでも、以前の風景、景色がピッチから見えるようになるのは、いろんな意味で前に進むきっかけにはなる。

メインスタンドにギュッと観客が集まった様子も、それはそれで素晴らしい一体感を味わえた。それがゴール裏まで、そしていつかはバックスタンドを通って一周、つながるのだろう。360度ぐるっと真っ赤になると、ピッチ上で立ち位置を測るのは難しくなるかもしれないのだけれど、そんな景色を選手達に見せてやれるホームタウンに、熊本の皆でしていきたいものです。

文:井芹貴志(熊本担当)


明治安田生命J2リーグ 第11節
8月31日(水)19:00KO うまスタ
ロアッソ熊本 vs 愛媛FC

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