徳島ヴォルティス編:2015喜怒哀楽

2015年12月24日(木)

今季のJ's GOAL年末企画は“2015喜怒哀楽”。全52クラブの担当ライターが3つの視点から2015シーズンを振り返ります!

■2015クラブトピックス
J1での経験を活かせず、失望のシーズンに 厳しい成績に終わったとは言え、昨季はJ1で多くの貴重な経験を積むことができた。だからこそチームは今季、その経験を糧に成長を遂げて勝点を重ねていく予定であったに違いない。またファン・サポーターは、そうしたチームの新しい成長を大いに期待。それによって国内最高峰の舞台へ1年で返り咲くイメージもハッキリと浮かべていたはずだ。
しかし、明治安田生命J2リーグ42試合を終えての結果は、1度も上位浮上がないままの14位…。哀しくも徳島は、 “四国初のJ1クラブ”であったことが嘘のような低迷で、今季を失望のシーズンにしてしまった。
終了間際の津田知宏のゴールで12試合ぶりの勝利を挙げた第20節・千葉戦

■2015私的トピックス
天皇杯では意地を見せてクラブ初の16強
リーグ戦では上昇気流に乗れなかった徳島だが、天皇杯についてはガラリと変わった姿を披露した。カテゴリー下の相手を危なげなく退け1回戦、2回戦を突破すると、3回戦では完全アウェイであったにもかかわらず強い勢いを見せてJ1・新潟までも撃破。徳島はクラブ初の16強に堂々と名を連ねた。
その後の4回戦で広島に敗れはしたものの、チームは意地とプライドを示してくれたと言っていいだろう。これまで大学勢に敗退するなど不甲斐ない過去もあった天皇杯で成果を挙げたことは、ずっとチームを見続けてきた私自身にとって非常に喜ばしいニュースであった。

■2015Jリーグトピックス
新しいヒーローを生む土壌としての魅力を感じた今季のJ
まさかこれほどまでに化けるとは──。今季広島へ期限付き移籍したドウグラスのことだ。ポテンシャルが高いことはわかっていたし、周囲の選手たちがこれまでよりもハイレベルにあるため彼の良さが今まで以上に引き出されるであろうとは思っていた。しかし、21ゴールを挙げてJ1得点王にあと一歩のところまで迫るほどの活躍をするとはさすがに予想もしていなかった。なにせ彼は徳島でプレーした約4年間でのトータルゴール数が24で、絶対的レギュラーというわけでもなかったのだから。
ただ、個人的には非常にうれしい。徳島が初めてのJ1昇格を掴み取った2013年、「J2白書」でシーズンベストプレーヤーに挙げさせてもらったのはそのドウグラス。自分の“推し”であった選手の飛躍はやはりうれしくてたまらない。
そして同時に、そうしたドウグラスの驚異的なブレイクによって、今季のJリーグには新しいヒーローを生む土壌としての魅力を改めて感じることができた。それは選手たちが懸命に切磋琢磨し合うリーグであるからに違いなく、またその激しい競争があれば、さらなる全体のレベルアップも継続的に図れていくはずと思われる。
いずれにしても来季がもう楽しみだ。次はどんなニューヒーローが誕生するのだろうか。

Jリーグアウォーズでベストイレブンにも選ばれたドウグラス

Reported by 松下英樹

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